ドイツで20日、国際会議が始ま" />

領土奪還のカギ『ドイツ製戦車』供与に慎重なドイツの判断は…各国から圧力も(2023年1月20日)

領土奪還のカギ『ドイツ製戦車』供与に慎重なドイツの判断は…各国から圧力も(2023年1月20日)

ドイツで20日、国際会議が始まりました。この会議での決定が、今後のウクライナの命運を左右するかもしれません。

最大の焦点は、ドイツ製の主力戦車『レオパルト2』をウクライナに渡すかどうかです。

ロシアの主力戦車の攻撃にも耐えられるイギリスの重量級戦車『チャレンジャー2』に、戦車に匹敵する火力と機動力を兼ね備えたアメリカの歩兵戦闘車『ブラッドレー』など。今年に入ってから、欧米がウクライナへの供与を決めた新たな兵器は7種類に上ります。

アメリカ、オースティン国防長官:「今は重要な局面です。ロシア軍は再編と動員、再装備を目指しています。今は手を緩めるのではなく、より厳しくする時なのです。ウクライナの人たちは、私たちを見ています。ロシア政府も、そして歴史も私たちを見ています」

ウクライナ軍の主力戦車は、ソ連が半世紀以上前に開発した旧式です。兵器の優劣は、そのまま生死に直結します。

ウクライナ軍中隊長:「ソ連製戦車では、乗員が弾薬の上に座るので、被弾するとほぼ100%死亡します。西側の戦車は違う構造で、弾薬は後部にあり、保護されています。攻撃されても、ほとんどの場合、生き残れます。だから西側の戦車が必要です。装備は交換できても、兵士の替えはいませんから」

こうした窮状を解決できると言われているのが、レオパルト2です。

レオパルト2には、他にない利点があります。まずは、その性能の高さ。火力・装甲・機動力、全てが世界トップクラスです。

そして、一番重要なメリットは、ヨーロッパで最も普及している西側の戦車であることです。ヨーロッパだけでも、15カ国がレオパルト2を採用。合わせると2000両以上に上ります。

ウクライナが求める戦車は300両。15カ国が20両ずつ拠出すれば、数がそろうことになります。

ただ、ネックは、開発国であるドイツの許可が必要であること。ドイツは、自国の武器によって、ヨーロッパとロシアの戦いが再び起きることに強い懸念を抱いています。

ドイツ、ショルツ首相:「我々は責任を持って行動しなければならない。ウクライナと欧州の平和にとって正しいことこそ、私たちがやることです」

ポーランドとフィンランドは、保有するレオパルト2を供与すると表明していますが、ドイツの許可は得られていません。

イギリス、ウォレス国防相:「すべてドイツ政府が決めることです。ドイツ内のレオパルトも、他国のレオパルト供与もドイツ次第だ」

ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「最も重要な軍事装備は戦車です。ある一つのヨーロッパの首都からの決定を待っています。ドイツのリーダーシップの強さは変わらないと信じています」

供与を表明しているポーランドからは、こんな声まで。

ポーランド、モラビエツキ首相:「ドイツの同意は二の次だ。同意が得られるか、やるべき行動を自分たちで取るかだ」

ドイツが承認しなくても自分たちは供与する、という意味だと思われます。

ドイツとしては「アメリカが最新鋭の戦車を出すのが先だ」という立場です。

ドイツ、ショルツ首相:「当然、アメリカはナンバー・ワンです。それにイギリスとドイツが続きます。私たちは今後も積極的な支援国であり続けます。ドイツが単独で動くことはせず、とりわけアメリカと行動を共にします」

しかし、アメリカが19日に発表した支援策に、戦車はありませんでした。

各国から圧力が強まるなか、難しい判断を迫られているドイツ。「考えている時間はもうない」という意見も出てきています。
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